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MiniTool Partition Wizard とは?
MiniTool Partition Wizard はパーティション管理ソフトです。またHDDやSSDのデータをまるごとコピーするクローン機能なども搭載したオールインワンツールとして、多くのガジェット好きに愛用されています。
この記事では実際に使ってみた感想や使い方を紹介していきます。
MiniTool Partition Wizardの価格について
MiniTool Partition Wizardには7つのバージョンが用意されており、価格はそれぞれ以下のとおりです。
- 無料版 0円
- プロ版 5,980円
- プロ・デラックス版 11,200円
- プロ・アルティメット版 13,699円
- サーバー版 26,980円
- エンタープライズ版 51,880円
- テクニシャン版 72,800円
私がレビューに使用したのは「プロ・デラックス版 」で、ソフトのバージョンは12.3です。個人で使うならプロ版、プロ・デラックス版、プロ・アルティメット版のいずれかがおすすめです。
各機能については項目が多いので、公式より引用させていただいた画像で比較してみましょう。
- データ復元:プロ・デラックス版以上
- クラスタサイズの変更:プロ版以上
- NTFSをFATに変換:プロ版以上
- OSパーティション コピー:プロ版以上
- パーティションType IDの変更:プロ版以上
- パーティションのシリアル番号変更:プロ版以上
- OSディスクをGPTに変換:プロ版以上
- OSディスク コピー:プロ版以上
- OSをSSD/HDDに移行:プロ版以上
- 紛失/削除したパーティションを復元:プロ・デラックス版以上
- ダイナミックディスクの管理(全項目):プロ版以上
無料でも機能は豊富ですが、今回こちらのソフトを使用した目的である「HDDやSSDのデータからのOSクローン作成(OSディスク コピー)」にはプロ版以上のモデルが必要です。
また、プロ版&プロ・デラックス版とプロ・アルティメット版の違いは、プロ・アルティメット版は3台のPCまでインストールできる点とアップグレードが永久無料で行えることです。(プロ版&プロ・デラックス版は1年間のアップグレード可能)
ベーシックディスク・ダイナミックディスクとは?
HDD・SSDには、ベーシックディスクとダイナミックディスクの2つのタイプがあります。旧式のタイプがベーシックディスクで、Windows 2000以降に登場したのがダイナミックディスクです。
ベーシックディスクでは、1台のストレージをパーティションで区切って、理論上複数のストレージとして使用します。
ダイナミックディスクは、ベーシックディスクのようにパーティションとして区切るころが出来ず、ドライブ(ストレージ)の分割はボリュームという形で論理的に区切ることで可能となります。
通常、ベーシックディスク→ダイナミックディスクへはいつでも変換できます。ただし、ダイナミックディスク→ベーシックディスクへの変換はHDDを一旦ブランクとする必要があります。
OSデータはパーテーション毎にのみインストール可能ので、複数のOSを1台のストレージに入れる場合はベーシックディスクの形でストレージを使用する必要があります。
パーティションとボリュームの主な違い
ベーシックディスク | ダイナミックディスク | |
領域名 | パーティション | ボリューム |
容量制限 | 2TB | 無 |
作成可能ボリューム数 | MBR:4 GPT:128 | 2,000 |
注目するべきはベーシックディスクの容量制限が 2TB までという点です。つまり2TB 以上のストレージをベーシックディスクとして扱うことはできません。
MiniTool Partition Wizard の無料版はダイナミックディスクの管理(全項目)について使用不可なので、注意しましょう。
インストールとライセンス登録
今回はMiniTool様にご提供いただいた「MiniTool Partition Wizard 12」のプロ・デラックス版を使用しています。
- STEP
試用版をダウンロード
有償版を購入した場合でもまずは試用版をダウンロードします
- STEP
試用版をインストール
.実行ファイルをダブルクリック、インストールします
- STEP
ライセンスキーを入力
有償版を購入した際に発行されるライセンスキーを入力します
- STEP
ライセンスキー登録を確認
「MiniTool Partition Wizard プロデラックス版 12.0-(年間サブスクリプション)」と表示されます
MiniTool Partition Wizard 12 メニュー画面
メニュー画面はとても視覚的に解りやすいインターフェイスとなっています。
目的の項目を左のメニューから選択して操作を進めましょう。
MBRディスクとGPTディスクの違いについて
パーティションの形式にはMBR(マスターブーストレコード)とGPT(GUIDパーティションテーブル)という2種類があります。両者の違いは以下のとおりです。
MBR(マスターブートレコード)
- デフォルトのパーティション形式
- 取り扱えるディスクの最大サイズは2TB
- ディスクに作成できるパーティションは最大4
GPT(GUIDパーティションテーブル)
- パーティションを128個まで作成可能
- ディスクの容量最大8ZBまで(8億TB)
- ディスクに作成できるパーティションは最大128
MBR では OS 起動時に最初に読み込まれるブートローダーと、パーティションの構成情報を持つパーティションテーブルが、ストレージのマスターブートレコード領域という場所に書き込まれています。
クラスタサイズ変更・クラスタとは?
クラスタはHDD・SSD上の記録領域の単位です。「アロケーションユニット」とも呼ばれます。
Windowsでは1クラスタがファイルを保存・管理する最も小さいディスク領域の論理単位で、1クラスタに1つだけファイルを保存することができます。
つまり、1クラスタのサイズが大きいのに、1クラスタに対してサイズが小さいファイルを保存すると、ディスク領域が浪費されることになります。
そこで必要に応じてクラスタサイズを変更する必要があります。ちなみに1クラスタは4,096バイトです。
NTFS ・ FAT32の違いは?
NTFS と FAT32は、ファイルシステムという「 Windows がどのようにデータを管理・読み書きするか」の定義のことです。
NTFS ・ FAT32の違いは以下の通りです。
NTFS | FAT32 | |
正式名 | New Technology File System | File Allocation Table 32 |
1ドライブの最大容量 | 2TB | 32 GB |
1ファイルの最大容量 | 16 TB | 4 GB |
基本的にNTFSのファイルシステムにしておけばOKです。例外的にNTFS から FAT32 に変換する場合としては、NTFSをサポートしていないWindows以外のデバイスでストレージを使用するときです。
※FAT32はMac、Linux、複数のゲーム機をサポート
OSクローンの作成
基本事項を確認したところでOSクローンの作成を実際に行ってみました。
今回使用したストレージは、以下の2つです。
▼移行元
▼移行先
これらをマザーボードに接続して作業開始です。
SSDへのOSクローンの手順
SSDへのOSクローンの手順を紹介していきます。
- STEP
左の「ウィザード」メニューから「「OSをSSD/HDDに移行」を選択します
- STEP
移行方法を選択します
Aは全パーティションをクローン、Bはシステム起動に必要なパーティションのみを複製します。クローン作成ならAでOKです。
- STEP
コピー先のディスク(行先ディスク)を選択します
コピー先のディスクを初期化していない場合、あらかじめ初期化を行う必要があります。
- STEP
問題なければ「破壊」の警告に「はい」を押す
- STEP
変更項目を確認します
パーティションを変更する場合にはここで必要に応じて入力します。容量が移行元ディスク<行先ディスクの場合、「2.パーティションをサイズ変更せずコピーする」でOKです。
- STEP
「適用」を選択します
メニュー画面から「適用」を選択すれば作業が始まります。
- STEP
作業完了
クローンが完了したらBIOSを起動して、起動ドライブをクローン先のディスクとすれば作業完了です。
今回の500GBのSSDをクローンするのに50分ほどの時間がかかりました。その後、Windowsも問題なく起動することを確認しました。
MiniTool Partition Wizard まとめ
以上、MiniTool Partition Wizardの使用方法解説でした。結論として、パーティション管理以外の機能も豊富で動作も安定しており、かなりおすすめのソフトと言えます。
操作もウィザード式でとてもわかりやすく、インターフェイスも素晴らしかったです。SSDやHDDのOSクローンやバックアップ作業を検討されている方はぜひ利用してみてください。
1 件のコメント
拝読させていただきました。詳しい説明ありがとうございます。貴重な情報をまとめていただいて、ありがとうございます。SSDとHDDを併用すると、起動時間や読み込み速度が向上し、SSDの寿命を延ばしながらSSDとHDD両方のメリットを同時に実現することができます。最高ですね!ハードディスク管理、特殊なボリュームの拡張、SSDクローン、パーティション管理などの機能もありますか。便利ですね。